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BL / 女性向け •  男性向け 最終更新: 2012-5-18 10:28 イラスト •  WEB漫画 •  アクセスランキング •  レビュー
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創作レビュー投稿所 : エントリリスト


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バチカン奇跡調査官 血と薔薇と十字架 (角川ホラー文庫)

バチカン奇跡調査官  血と薔薇と十字架 (角川ホラー文庫)
■ レビュアー:nosuku

バチカン奇跡調査官 血と薔薇と十字架 (角川ホラー文庫)角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 780 - 在庫あり。
セールスランク:50414

Category:小説 (ミステリー・サスペンス)
クリック数:84 - 評価:0 - コメント:0
バチカンの奇跡調査官、男前のロベルトと美少女のような美貌の平賀、二人の天才美形神父コンビが、不思議な謎を解明する、シリーズ第5弾。
シリーズ自体、気になっていましたが、とうとう「吸血鬼物」にホイホイされまして、いきなり5巻から手に取りました…。まさに思う壺です。

「この世には、不思議なことなど何もないのだよ」系ミステリーなのだろうか…と思いつつ読んだので、はたして、吸血鬼好きが楽しめるのか…と少し不安でしたが、吸血鬼のウンチク、美形吸血鬼出現の描写、神父の祈りのシーン、英国貴族の仕組みや紋章など、知識ネタの数々が乙女好みでよかったです。
美形神父二人も、かなり乙女好みです。
平賀神父の、「瞳をきらきら輝かせた」とか、20代の男性なのに妙に描写がかわいらしいです…。
読んでいて、狙ったようなシーンにいちいち反応すると、素直に萌えるというよりは、腐女子だと指摘されたようで、どうも後ろめたいです…。

でも、楽しめました。
久々に、図書館でなくてちゃんと本屋で買った本ですが、買ってよかった。


それにつけても、参考文献一覧の大槻義彦氏の名前が、なんだか懐かしいです…。
レビュアー:nosuku|投稿日:2012/03/15

ダレン・シャン前史 クレプスリー伝説 3 呪われた宮殿 (児童単行本)

ダレン・シャン前史 クレプスリー伝説 3 呪われた宮殿 (児童単行本)
■ レビュアー:nosuku

ダレン・シャン前史 クレプスリー伝説 3 呪われた宮殿 (児童単行本)田口 智子, Darren Shan, 橋本 恵
¥ 1,680 - 在庫あり。
セールスランク:23050

Category:小説 (ホラー)
クリック数:202 - 評価:0 - コメント:0
バンパイア小説『ダレン・シャン』の、人気バンパイア、クレプスリーの若き日々を描くシリーズ第3弾。

2巻で、大きな過ちを犯しグリーンランドをさまようクレプスリー。
どうやって償っていいかわからないものを背負いながら(時々、自分なりの贖罪を模索しながら)、その後も、バンパイアとして生き続ける。
人間の赤ん坊と縁ができ、パリで吸血鬼の素性を隠しながら、人間の女性と恋をする…。
人間が年をとっていって、再会しても自分は若いまま、というのは、萌えるシチュエーションだなあ…(もっとも、この作品のバンパイアは寿命もあって、不死身ではなく、名誉を重んじ、バンパイアの美意識にしたがって堂々と戦って死んだりします)。
時代は流れ、あの大物吸血鬼小説も発売され、吸血鬼の存在を、フィクションとしてですが、人々が認知するように。
大戦がおこり、戦争も、かつてのように、バンパイアが見物して楽しむようなものではなくなってきています。

人間世界と、己の人生の放浪に区切りをつけ、バンパイアとしての人生を歩むことを選択したとき、クレプスリーらしいあの衣装が登場…。
初めて衣装を身に着けたときの、本人もわけが分からずに行う、仕草がすごくいいです。

いいところで「4巻に続く」です。
レビュアー:nosuku|投稿日:2012/01/12

恐怖症―異形コレクション (光文社文庫―異形コレクション)

恐怖症―異形コレクション (光文社文庫―異形コレクション)
■ レビュアー:nosuku

恐怖症―異形コレクション (光文社文庫―異形コレクション)井上 雅彦
 - 
セールスランク:477246

Category:小説 (ホラー)
クリック数:98 - 評価:0 - コメント:0
ホラーアンソロジーの異形コレクション、こちらのテーマは「恐怖症」。
恐怖が感染する…とあるように、作中に登場する恐怖の対象である、いちごのつぶつぶとかスパデッティーとかを日常生活で目にすると、今まで普通に見てきたものなのに、小説の内容をふっと思い出しては、そこに不気味な影を見てしまう…。
これまで読んだ異形コレクションは、安全なところから作品を楽しんできましたが、恐怖が現実に侵食してくるおそるべき作品集です。
日野日出志のホラー漫画で、ラストで登場人物が、読者に向かって、「君は死ぬ!!」と言い放ち、3日以内にむごたらしく死ぬぞヒャッハーと言って終わる話があって、小学生の私は恐怖のどん底に落とされましたが、現実に進入してくるホラー作品が一番怖いですよ…。

強く印象に残ったのは…。

早瀬れい「夢の奈落」…歌舞伎役者の私生児である少女の、歌舞伎の舞台を描いた作品。
奥田哲也「石の女」…不思議な世界の彫刻家の女の話。世界の崩壊が意外すぎて面白い。
北野勇作「怖いは狐」…狐が出てきて人間を化かす、どこまでが狐の仕業かわからない、そんな夜。
早見裕司「スタジオ・フライト」…新人の声優の女の子が、主役の座をいとめたものの、恐怖を克服するためにお守りに依存する…。恐怖と戦いながら、向き合いながらの役者道。
レビュアー:nosuku|投稿日:2012/01/12

千里伝 武神の賽

千里伝 武神の賽
■ レビュアー:nosuku

千里伝 武神の賽講談社
¥ 1,680 - 在庫あり。
セールスランク:285703

Category:小説 (ファンタジー)
クリック数:182 - 評価:0 - コメント:0
唐代の中国。将来、武将として名を残す、高千里を主人公にした神仙ファンタジー、第3弾。
千里は、名門の武家に生まれて、年齢は20歳くらいなのに、体は幼い子ども。
前回、前々回の冒険を経て、現在も、仙人・麻姑の武宮で修行中。
近く、武宮の猛者が戦う「武宮大賽」が開催されることになるのだが…。

今回は、千里たちと共に戦った「あのキャラ」が、超人的な千里たちに比べて、凡人の自分に劣等感を持ち、強くなりたい気持ちを、悪い勢力に利用される…というお話ですが…。
キャラクターの変化が…。少しずつ、少しずつ、違和感を感じるように、ゆがんでいって、最後は一気に大渦に引き込まれるかのようにゆがんで変化する、描写が真に迫ってました。

しかし…、「第4巻につづく」なので、もう後味が悪いです。
キャラの、叫ぶような暗黒の劣等感も、叫ぶだけ叫んでそのままだし、異界のヒロイン・蔑収との関係も、どこか殺伐としていてすっきりしない…。いいのか、蔑収ちゃん。あんた、あれで、本当にいいのか。
中国の神仙物らしいウンチクの入ったバトル描写とか、かつての敵といっしょに旅をしたかと思えば、かつての仲間と戦ったり……という、少年漫画を髣髴とする熱さなのに、これまでの2作とは違い、この一冊だけではカタルシスが得られないので、続きを早く頼む!!としか言えない感じでしょうか。
中に入っていたチラシには、「第4弾は2012年秋発売予定」とある……、一年後かー!!
この前読んだ、同じ作者の『黄泉坂案内人』が、序盤がすごく面白いのに、ラストがモヤモヤする終わり方だったので、どう着地するのか、安心できない…。頼みますよー!!

そんな中、やはり、吐蕃の狩人バソンの言動は、あいかわらず気持ちがいいです。
一人称が「おいら」で、過酷な大自然の中で育った、大空のごとき広い心の勇者で、戦いの中で勇士を勇士と認め敬意を払う。今回も、言動のひとつひとつが、すごく格好いい。

そして千里も、前のような、ちぐはぐな闇の部分がやわらいで、だんだんかわいらしくなってきました。体はあどけない子供でも、中身は良家の若者で、それなりに悪知恵が働くし、そこがまた面白いです。

好きなシーン抜粋。

(千里)「何だよその得意げな顔は。ぼくが頭を下げておっちゃん(趙帰真)の術に頼るとでも思ったのか」
と言った直後、どうかお願いしますと頭を下げたので、趙帰真は噴きだしてしまった。

あと、バソンが、千里の武宮の武人たちと力試しをして、勇士たちに敬意を払うシーンが好き。
レビュアー:nosuku|投稿日:2011/12/16

進化論 異形コレクション (光文社文庫)

進化論  異形コレクション (光文社文庫)
■ レビュアー:nosuku

進化論 異形コレクション (光文社文庫)井上 雅彦
¥ 860 - 在庫あり。
セールスランク:49055

Category:小説 (ホラー)
クリック数:174 - 評価:0 - コメント:0
異形コレクション、『進化論』。
ホラーというより、うんちくの多い、SF風の作品が多い印象です。
最大の収穫は、上田早夕里「魚舟・獣舟」…。
話題のSFですが、短編の初出はこちらだったのかー!!読んでみたかったのでうれしい…。

怖かったのは、牧野修「ランチュウの誕生」(美しいランチュウを作り上げるために出来損ないを捨てる祖父の無慈悲さと、後半、自分がランチュウ扱いされる恐ろしさ。しかも最愛の愛娘まで犠牲になるという怖さ)。
青柳晋「書樓飯店」もよかった。漢字の文字の力を秘めた紙魚(しみ)を食べさせる料理店ですが、太古の漢字が持つまがまがしい不気味さと、ビジュアル面の不気味さの両方がいいです。
多岐亡羊「バード・オブ・プレイ」は、少女二人が魔物と戦う話。
谷口祐貴「貂の女伯爵、万年城を攻略す」は、未来、進化をとげた動物たちの軍勢が亀の城を襲う、攻防戦を描く。テンの女伯爵、無慈悲で格好いい。人間は奴隷。
飛鳥部勝則「読むべからず」も怖い。ある日、まつげが体の内側にはえて、体がどんどん裏返っていき…みたいな話。ビジュアル面の怖さと、タイトルがらみのホラー要素がいいです。
レビュアー:nosuku|投稿日:2011/12/16

魔女の目覚め 上 (ヴィレッジブックス)

魔女の目覚め 上 (ヴィレッジブックス)
■ レビュアー:nosuku

魔女の目覚め 上 (ヴィレッジブックス)中西和美
¥ 924 - 在庫あり。
セールスランク:35768

Category:小説 (ファンタジー)
クリック数:163 - 評価:0 - コメント:0
世界には、人間のほかに、魔女、ヴァンパイア、デーモンが存在する。
歴史学教授のダイアナ(1976年生まれの30代)は、魔女の家系に生まれながら、自分の魔力を否定し、普通の人間として生きてきた。
ある日、図書館で、謎の写本を手にしてから、彼女の運命が大きく変り始める…。

外見はあまりパッとしない感じで、魔女の家系に生まれて、幼い頃に両親が殺されていて、自身はものすごい力を秘めているのに魔術を使えないという、ヒロイックな展開(ハリー・ポッターを思い出した…)。
1500年以上生きている美形のヴァンパイアとの熱い恋愛(トワイライト思い出した…)。
ヒロインと相手役のヴァンパイアの外見が30代で年齢が高く、どちらも学者で、錬金術や歴史などのうんちくが入る…あたりがプラス要素でしょうか。

ヴァンパイアの恋人のマシューの描写は面白かったかな…。
ヴァンパイアは普通の食べ物も食べられるけど、味覚が人間と違うというのもよかったし、長生きしていて、ダイアナには知りえない途方もない人生(おそらく黒歴史も多数)をその身に宿すミステリアスさ。
彼のお母さん(血の母)のイザボーもヴァンパイアの女領主という感じで、かつ、母性愛もあって、いいキャラだし(ダイアナとの関係の変化もいいです)。

派手な広告文に釣られて読んだんですが、ラストが「それからどうなるんだ」状態で、あとがき読んで初めて、第3部作の1作目だとはわかる…という。
こういう本が最近多いですが、正直、フェアとは思えないので、勘弁してほしい…。

残念ながら、ハリー・ポッター以来、巷でみかける、「広告文が派手な割には、普通に面白かったというファンタジー」の部類に入るかもしれません。
続きでの大化けを願います。
レビュアー:nosuku|投稿日:2011/12/16

インターセックス

インターセックス
■ レビュアー:nosuku

インターセックス集英社
¥ 1,995 - 在庫あり。
セールスランク:173046

Category:小説 (ミステリー・サスペンス)
クリック数:274 - 評価:0 - コメント:0
インターセックスや性同一性障害の患者を専門に診る医師の秋野翔子は、高度な産婦人科をもつ最先端のサンビーチ病院に勤務することになった。
院長・岸川は、生殖と移植では独自の技術を持ち、タブーにすら果敢に挑戦する人物。
やがて秋野は、親友の死の真相を追ううちに、岸川の裏の顔に触れる…。

インターセックス(半陰陽)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%8A%E9%99%B0%E9%99%BD
100人に1.5人の割合で生まれ、はっきりとした性別を持たない身体をもつ人たち。
染色体がXY、XX以外の染色体の場合、染色体はXY、XXだが男性・女性の身体となるべきホルモンがうまく働かない場合、染色体はXXで外見も女性だが膣がない場合、卵巣と精巣の両方をもつ真性半陰陽の場合……、と、さまざまな原因がある。
作中では、患者たちが自助グループをつくり、幼い頃から何人もの医師や研修医の前で性器を見られ、何度も何度も手術を受け、自分の身体で苦悩する……という、これまでの人生を、お互いに語り合う。
秋野翔子は、医師として、インターセックスの人たちのために人生をささげようと決意する。

でも、どうも作品が物足りないのは、インターセックスについてこれだけ記述があるのに、肝心のストーリーの中核をなすミステリー部分が、インターセックスと全然関係がないからでしょうか…。
どうやら、『エンブリオ』という作品の続編であって、その作品の中で院長である岸川が、理想の病院を作る中で悪にも手を染める姿が描かれていて、その事件の結末が、このミステリー部分であるらしい……というのは、後で知りました。
『エンブリオ』は未読です…。
岸川も、美しい理想郷のようなサンビーチ病院を運営し、かつ、殺人やタブーにも手を染める医師、という、魅力的なキャラクターの匂いはするのに、やはりこの本だけでは物足りないかな…。

『エンブリオ』を読んでいたら、もっと楽しめるのかもしれません。
レビュアー:nosuku|投稿日:2011/10/26

ヴェサリウスの柩

ヴェサリウスの柩
■ レビュアー:nosuku

ヴェサリウスの柩東京創元社
 - 
セールスランク:497610

Category:小説 (ミステリー・サスペンス)
クリック数:171 - 評価:0 - コメント:0
大学の解剖実習中に、ご遺体の腹から一本のチューブが摘出され、中には、園部教授への復讐を誓う謎の詩が入っていた。
その後、研究室で、第2の詩が発見され、殺人が起きる。
助手の千紗都(ヒロイン)は、飄々とした事務員の梶井(探偵役)とともに、犯人らしき人物をつきとめるが、その人物は19年前に死亡していた。
教授が関わった過去のトラブル、研究室に潜む死者の代弁者…。

登場人物が、死体の保存技術を研究しており、それが題材のひとつになっていますが、山場が、もう少し妖しげで美しい描写全開でも良かった気がします。
それこそ、本格推理の鮎川哲也賞受賞作でなくて、乱歩風味になってしまうのかもしれませんが。
一番インパクトがあったのは、現在使われていない、肉片やら何やらがとけてドロドロになっている、死体保存プールが犯罪の場になる…というシーンでしょうか。あのあたりの描写は、悪夢的でしたよ…。
あとは、「ぼくはしたいからうまれた」の文章がそえてある子供がかいた絵が強烈だったかな…。

ストーリーは、容疑者と思われる人物が死んでいる状態で、なぜ、このような手の込んだ復讐劇が起こったのか…という描写が丁寧です。人によっては説明的すぎると思うのかもしれませんが、普通に納得して読んだなあ…。
レビュアー:nosuku|投稿日:2011/10/26

オバケヤシキ―異形コレクション〈33〉 (光文社文庫)

オバケヤシキ―異形コレクション〈33〉 (光文社文庫)
■ レビュアー:nosuku

オバケヤシキ―異形コレクション〈33〉 (光文社文庫)光文社
¥ 840 - 在庫あり。
セールスランク:127563

Category:小説 (ホラー)
クリック数:163 - 評価:0 - コメント:0
井上雅彦氏監修のホラーアンソロジー、異形コレクションの33巻。
オバケヤシキがテーマの一冊。
オバケヤシキとは、遊園地のそれだったり、実際にオバケが出る家だったりします。

作家陣による、いろいろなオバケヤシキのオンパレードでしたが、大塚ケンヂ氏の「ロコ、思うままに」は傑作だった…。
オバケヤシキの中で、それ以外を知らずに生まれ育った少年と、未知なる外の世界。
子供にとってのオバケヤシキの存在意義がよいし、ホラーで不気味でユーモアもあっておかしくて、かつ感動できる短編はすごいですよ…。
海外のアーティストでこんな雰囲気の作品を描く人がいそう。

また、幼い頃の記憶に残る不思議な家を描く、三津田信三「見下ろす家」も、明確な幽霊屋敷でもないのに不気味で、「あれはなんだったんだろう」という記憶に引っかかっている得体の知れない怖さが好きです。
あと、安土萌氏の「世界のどこかで」。かのサイモン・マースデンの幽霊屋敷の写真集(持ってます)がモチーフになってます。
レビュアー:nosuku|投稿日:2011/10/26

夢魔―異形コレクション (光文社文庫)

夢魔―異形コレクション (光文社文庫)
■ レビュアー:nosuku

夢魔―異形コレクション (光文社文庫)井上 雅彦
 - 
セールスランク:527980

Category:小説 (ホラー)
クリック数:167 - 評価:0 - コメント:0
「夢魔」がテーマのホラーアンソロジー。
異形コレクションのシリーズは、本当に秀逸です。

■安土萌「十三番目の薔薇」…「遠い国の僧院からお戻りになるという兄さまと、わたくしは結婚することになっていました。」………中世っぽい世界に優雅な語り口の吸血鬼風味の物語。好き。
■「ドクター・レンフィールドの日記」……お話は印象に残っていませんが、登場人物の名前がネタな作品。「中国人(!)と結婚した日本人で、旧姓タナカのミナさん」がいいなあ…。
■村田基「ナイトメア・ワールド」……廃園になったホラーテーマパークに迷い込んだバカップルの恐怖。バカップルにとっては本気で怖い作品ですが、営業していた頃はお客さんが子供だましと本気で怖がってくれなかったテーマパークが望んだ夢の形というのがせつない。あと、アトラクションの数々がかなりブラックジョークが効いていて、本編のホラーとの対比がいい感じ。自動販売機の「原爆ソフト」はないだろうよ…。
■久美沙織「偽悪天使」……わがままで、幼女と老人が心の中に住むようなお金持ちのマダムが、見た夢をまた見たいので装置をつくれと言う。マダムのキャラがいいんだ…。
■平山夢明「怪物のような顔の女と溶けた時計のような頭の男」……平山氏の短編集で初めて読んだ時は、人間の体の仕組みに基づいた拷問シーンがえぐいなという印象でしたが、読み直すと、エグイ描写を突き抜けた向こうにある、哀しくてせつなくて美しいものを感じました。
■菊地秀行「夢魔製造業者」……B級ホラー映画をたくさん作ってきた監督だった父が亡くなって…の物語。愛すべき怪物たちよ、ホラーにかける情熱よ。アンソロジーのトリにふさわしい、心のこもったいい作品。
レビュアー:nosuku|投稿日:2011/10/26

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